大阪大学医学部 Python会

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機械学習のための最新GPU比較

2019-10-07(Mon) - Posted by 小川 in 技術ブログ    tag:Machine Learning tag:ハードウェア

Contents

    某所でGPU調達の必要があって、いまどきの事情を調べました。 ゲームのことは知りません。

    主要GPU一覧

    NVidia製Volta/Turing世代ハイエンドデスクトップ/ワークステーション用の主要GPUラインアップ。

    コア VRAM 最大精度 TDP 放熱 価格(税込)
    GeForce RTX 2080Ti Turing (TU102) 11GB 単精度 250W 外排気 14万円〜
    Titan RTX Turing (TU102) 24GB 単精度 280W 内排気 27.6万円〜※
    Quadro RTX 6000 Turing (TU102) 24GB 倍精度 260W 外排気 41.5万円〜
    Quadro RTX 8000 Turing (TU102) 48GB 倍精度 260W 外排気 60万円〜※
    Titan V Volta (V102?) 12GB 倍精度 250W 外排気 40万円〜
    Tesla V100 32GB (参考) Volta (V100) 32GB 倍精度 250W 外排気 99万円〜

    すごいいまいち。※はアカデミック価格。価格は2019年10月初頭調べ。)

    ポイント

    • 目を引くのはTuring世代ワークステーション用GPUのVRAM大容量化
    • Titan RTXでも24GB、Quadro RTX 8000に至っては泣く子も黙る48GB。 サーバ用のTesla V100も凌ぐ。
    • Titan RTXのみ内排気のため、多数枚の搭載には水冷システムが必要。
    • Quadro 6000がやや割高なことを除けば、Turingコア製品のVRAM容量あたりの価格は概ね一定なのが面白い。
    • 大きなネットワークを学習したい時など、GPU1基のメモリ容量はしばしば演算性能以上に重要。 例えばGPU予算が60万の場合、2080Tiを4枚かTitan RTXを2枚かQuadro 8000を1枚か、は用途次第。
    • どれもTensorCore搭載。 FP16を使うように調整してやらないと本来の性能は出ない。
    • 倍精度演算機能は、実際のところ物理シミュレーションでもしない限り、あっても使わないので関係ない。遅いし。

    まとめ

    演算性能を妥協すれば、大容量VRAMの上位GPUにも実は手が出しやすくなっています。 用途に合わせて選びましょう。 選べる余地があるのはいいことですね。

    おしまい。