水色コーダー vs 応用情報技術者試験
国家試験
情報処理技術者試験は、IPA/経産省による国家試験です。 いわゆる国試です。
情報処理技術者試験のうち、分野を限定しない一般的な試験には基本情報技術者試験(レベル2)と応用情報技術者試験(レベル3)の2種類があります。
試験は春秋の年2回。
春に選んだのは前者でしたが正直イマイチだったので、今回は後者の話になります。
結論だけ先に言うと、こちらはわりと良かったです。
前回同様にアンチ・ドーピング、正々堂々と出題範囲も形式も知らないガチンコ勝負にします。 勉強が嫌だったり面倒だったり眠かったり競プロの方がやりたかったりとかは一切関係ありません。
Materials & Methods
- 独自アルゴリズムによりAtCoderの水色コーダーをN人無作為に選ぶ。
- N人全員に応用情報技術者試験を事前情報なしで受けさせる。
(実験リソースの都合上、以下N=1。)
試験経過
(本節は被験者〔試験日基準でレート1453〕の報告に基づく。)
午前試験:4択クイズ80問(150分)
基本情報技術者試験の午前と全く同じ形式で安心。 電卓も念のため持っていったけど午前午後とも使用不可だった。 マークシート用の太シャーペンは持ってきてよかった。
第1問がこれまた前回基情試験と同じp進法問題でずっこけ。 計算問題系はせいぜい高校1年レベルで、基情との違いすらよくわからない。 例えば統計検定準1級と比べると天地の差がある。
一方で常識を問う問題などはなかなか良い気がした。 虹彩認証とかソートアルゴリズムとかIPv6アドレスとか、あれ?どうだっけ?と悩まされると勉強しないといけない気持ちになる。
あとは定番の呪文。 CRM, IFRS, BCP, PMO,... ごめんね、知らないよ。
午後試験:記述式選択問題(150分)
大問1が必答、大問2-11の10題から4題選択。 初めてマークシートじゃなくなったけど、記号や穴埋めが大半。 残りが20-40字の論述。
選択の幅が広く、網羅的知識は必要ない。 マネジメント等に関わる問題を捨てて純粋に技術的なものに限るとちょうど4題で、そういう選択が可能なように作られている模様。
問題は結構難しかったり頭を使うものもあってレートが表れそう。 データベース問題でSQL文を書けと言われて白紙、とかやらかしたけど。。 なお非技術系の問題には常識と国語力で解けるものもあるかもだが、余分に解いて選ぶほどの時間はなかった。
合格発表
12/20(金)、、って2ケ月後。 長過ぎてとっくに忘れていると思われる。
分析・まとめ
合格基準は後で調べたところ午前午後とも60%、合格率も20%以上らしいです。
AtCoderで水パフォ境界(1200)はABCでもAGCでも5000人中1000位程度、ほぼ20%です。 この試験の場合、合格者の再受験は稀と思われるので、受験者層がAtCoderを上回る道理はない。 そういう意味では水色が通るのは実験前から自明とも考えられます。 実際、60%を切ったとは思えないです。
ただ、基本情報技術者試験とは明らかな差がありました。 基情は茶色以上なら受ける必要自体ない気がしますが、この応情はわりと面白くて復習する気にもなるし、緑で落ちたりもあるかもしれない。
そんなわけで、応用情報技術者試験は結構おすすめ。 過去問だけでもいいし、暇なら受けてみるのもよいと思います。 おしまい。
追記
(2019年12月)
結果は午前76.25、午後73でした。 春の基本情報技術者試験は80と95。 やはり午前試験は難度的には基本と大差なく、午後は明らかにこちらが難しい、という感じのようです。 ただ午前試験も点差はともかく内容的には応用の方が、より技術的で良問のような気はしました。 あくまで印象でしかないので、実際には同じようなものだったりするかもしれませんが。 ご参考までに。
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